妻と離婚したい夫

お悩み相談事例 妻と離婚したい夫たちのさまざま言い分

「妻と離婚したい。でも、子どももいますし迷っています。」

夫婦カウンセリングをしていると、こうした男性からのご相談を受けることがあります。

離婚したいと思うほど、夫婦関係に悩んでいる。

けれど、妻が応じてくれない。

そんな状態で離婚にも踏み切れず、かといって今の結婚生活を続けることも苦しい……。

「妻と離婚したい」と考える夫にも、さまざまな事情や言い分があります。

もちろん、夫の言い分だけが正しいとは限りません。

妻にも妻の言い分があります。

だからこそ、夫婦問題は「どちらが悪い」と決めつけるのではなく、なぜ離婚したいと思うほど関係が悪化したのかを一緒に整理することが大切なんです。

今回は、夫婦カウンセラーの立場から「妻と離婚したい夫」の気持ちと、離婚か夫婦関係の修復かを考えるポイントについてお話しします。

「離婚したい。でも子どもとは離れたくない」夫の相談

以前、こんなご相談がありました。

結婚7年目、30代の男性です。

妻との間には子どもがいます。

夫婦関係が悪くなった大きな原因は、性格の不一致でした。

何かにつけて意見が合わない。

子どもの教育方針も違う。

休日の過ごし方も違う。

一番きついのは、違うことに不満を持ち不機嫌な妻と、今後一緒にいたくないという気持ちでした。

最初は「夫婦なんだから話し合えばいい」と思っていたそうですが、

何年も続くうちに、妻と一緒にいることそのものがストレスになってしまった。

そこで、夫から妻に「離婚したい」と伝えました。

ところが妻は離婚を拒否。

さらに、

「離婚するなら、子どもには二度と会わせない」

と言われてしまったのです。

「性格が合わない」だけで離婚できるの?

ここは少し整理しておきましょう。

日本の法律上、単に「性格が合わない」というだけで、当然に裁判上の離婚が認められるわけではありません。

夫婦双方が離婚に合意すれば協議離婚ができますが、相手が離婚を拒否している場合には、話し合いだけでは離婚できません。

そのため、

「妻と性格が合わないから離婚したい」

という夫の気持ちは理解できても、妻からすれば、

「そんな理由で離婚したいなんて、一方的すぎる」

と感じるのも無理はありません。

ただし、だからといって「性格の不一致なんて我慢すればいい」と私は思いません。

長年にわたって夫婦間の衝突が続き、精神的なストレスを抱えながら生活することも、決して健全な状態とはいえないからです。

大切なのは、「離婚したい」という結論だけを見るのではなく、何が夫をそこまで追い詰めたのかを考えることです。

夫が「妻と離婚したい」と思うさまざまな理由

悩み頭を抱える夫

「妻と離婚したい」と考える夫には、さまざまな理由があります。

夫たちの生の声を聞いてみましょう。

① とにかく価値観が合わない

今回の事例のように、性格や価値観の違いはよくある理由です。

金銭感覚、子育て、家事分担、休日の過ごし方、親族との付き合いなど、結婚生活ではたくさんのことを一緒に決めなければなりません。

そんな場面で、ことごとく意見が分かれ、衝突へ発展する。

これが積み重なると大きなストレスになります。

② 妻から愛情を感じられない

「夫婦なのに会話がない」

「何をしても感謝されない」

「妻から男性として見てもらえない」

こうした寂しさから離婚を考える男性もいます。

愛情を与え合うことは、お互いに努力が必要です。

妻からの束縛や干渉がつらい

スマートフォンをチェックされる。

帰宅時間を細かく聞かれる。

友人との付き合いを嫌がられる。

自分の行動をすべて管理されているように感じる。

こうした状態が続くと、家に帰ること自体が苦痛になってしまう男性もいます。

妻からのモラハラや暴言

夫婦喧嘩の範囲を超えて、人格を否定するような言葉や威圧的な態度が続いているケースです。

「〇〇さん家の旦那さんはあんなに稼いでいるのに、それに比べてあなたは!」

「あんたなんて何の価値もない」

など、精神的に追い詰められる状況であれば、単なる性格の不一致として片づけるべきではありません。

浮気や不倫など、夫自身に他の女性がいる

これは当然ですが、夫側の浮気や不倫が離婚を考えるきっかけになるケースもあります。

ただし、有責配偶者からの離婚請求には法律上の制約があるため、「好きな女性ができたから妻と離婚したい」というだけで簡単に離婚できるわけではありません。

こうした場合こそ、感情だけで動かず、専門家への相談も必要になります。

「離婚したい」のか、それとも「今の夫婦関係から逃げたい」のか

ここは、夫婦カウンセリングで私が特に大切にしているところです。

「妻と離婚したい」

という男性に、

「本当に妻と離婚したいですか?」

と聞くと、

「はい」

と答える方がほとんどです。

でも、もう少し詳しく話を聞いていくと、

「妻と離婚したいというより、今の生活を変えたい」

「妻と話すと喧嘩になるのが嫌なんです」

「本当は子どもと一緒にいたい」

という気持ちが見えてくることがあります。

つまり、「妻と離婚したい」という言葉の奥に、本当の悩みが隠れていることがあるんですね。

だから私は、すぐに「離婚しましょう」とも「我慢しましょう」とも言いません。

まず、何が苦しいのかを一緒に整理します。

離婚か修復か?最善の方法を考える

今回の事例であれば、まず夫婦で話し合うことが必要です。

「性格が合わないから離婚したい」

だけではなく、

「何が一番つらいのか」

「どういう生活なら夫婦として続けられるのか」

「妻は何を不満に感じているのか」

を一つずつ確認していく。

もしかすると、夫婦関係を修復できる可能性があるかもしれません。

逆に、何度話し合っても歩み寄れず、夫婦関係を続けることが双方にとって苦痛なのであれば、離婚という選択肢を慎重に考えることも必要です。

「子どもに会わせない」と言われたら?

今回の相談で、男性が一番不安に感じていたのがここでした。

「離婚したら子どもに会えなくなるのではないか」

ということです。

夫婦の関係が悪くなっても、子どもにとって父親と母親であることは変わりません。

だからこそ、離婚の話し合いでは「妻への不満」と「子どもとの関係」を切り分けて考えることも大切です。

面会交流などについては、夫婦だけで感情的に決めるのではなく、必要に応じて弁護士など法律の専門家に相談しながら、子どもの利益を第一に考えて決めていくことが大切です。

夫婦だけで話し合うのが難しいなら

夫婦問題が難しいのは、二人とも感情があるからです。

夫は夫の言い分がある。

妻には妻の言い分がある。

そして、どちらも「自分ばかりが我慢している」と感じていることがあります。

そんな状態で二人きりで話し合っても、

「あなたが悪い!」

「いや、あなたのほうが悪い!」

と、いつの間にか責任の押し付け合いになってしまうことも少なくありません。

そこで役に立つのが夫婦カウンセリングです。

私のカウンセリングでは、必ずしも最初から夫婦二人でお話しするわけではありません。

必要であれば、まずお一人ずつ個別にお話を伺います。

「妻には言えない」

「夫の前では本音を話せない」

そんな気持ちも、安心して話していただきたいからです。

それぞれの気持ちを整理したうえで、双方の思いを少しずつ擦り合わせていきます。

「離婚するべきか」

「もう一度夫婦としてやり直すべきか」

その答えを私が決めるのではありません。

ご本人が納得できる答えを見つけるためのお手伝いをする。

それが私の考える夫婦カウンセリングです。

「妻と離婚したい」と思ったときこそ、一度立ち止まって

夫婦関係に限界を感じているなら、無理に我慢し続ける必要はありません。

でも、勢いだけで離婚を決めるのもおすすめできません。

特に子どもがいる場合は、

「妻とはどうしたいのか」

「子どもとはどんな関係を続けたいのか」

「これからどんな人生を送りたいのか」

を、一つずつ整理していくことが大切です。

「妻と離婚したい」と思うほど苦しいのなら、その気持ちを無理に押し殺さなくても大丈夫。

でも、その言葉の奥にある本当の気持ちを、一緒に探してみませんか?

もしかしたら、夫婦関係を修復する道が見つかるかもしれません。

もしかしたら、離婚に向けて準備することが必要なのかもしれません。

どちらが正解なのかは、ご夫婦によって違います。

私は、どちらか一方の味方になるのではなく、お二人がこれから後悔しない選択をするために、一緒に考えるカウンセラーでありたいと思っています。

「妻と離婚したい。でも、どうしたらいいのかわからない」

「子どもとは離れたくない」

「妻に自分の気持ちを理解してもらえない」

そんな悩みを抱えている方は、一人で答えを出そうとしなくても大丈夫です。

まずは今の気持ちを、ゆっくり聞かせてください。

夫婦問題は、こじれてしまう前に第三者を入れることで、見えてくるものがたくさんあります。

離婚するのか、修復するのか。

その答えを急いで決めるのではなく、これからの人生を後悔しないために、一緒に整理していきましょう。

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