
お悩み相談事例 真面目だった夫はなぜ妻子を捨てて不倫に走ったのか?
夫から突然「別れたい」と言われたときの妻の衝撃は、計り知れません。
「今までの結婚生活は何だったの?!」
「まさか!夫に限って、信じられない」
今回は、真面目だった夫が不倫に走った、あるご夫婦の事例から、夫が不倫する理由や離婚・夫婦関係修復の可能性、妻がこれからどうすればよいのかを一緒に考えていきたいと思います。
※ご紹介する事例はプライバシーに配慮し、内容を一部変更しています。
「真面目一本だった夫」のまさかの不倫
ご相談に来られたのは、結婚21年目を迎えた女性でした。
ご夫婦には高校生のお子さんが二人います。
夫は結婚当初から、とにかく真面目な人。
仕事には堅実、人にも誠実。
家族のためにきちんと働き、お酒も飲まないし遊びもしない。
「真面目すぎて、少し面白みに欠けるくらいでした」と妻が苦笑いするほどでした。
ところが、48歳になった夫から、ある日突然、
「別れたい」と告げられます。
妻には寝耳に水でした。
夫の帰宅が遅くなっても、出張が増えても、仕事だと信じて疑わなかったそうです。何しろ「あの夫」です。
「まさかとは思うけれど……浮気?」
夫は頷き、心苦しそうに話し始めました。
相手は30代の女性。以前、夫の会社に派遣社員として勤務していた女性でしたが、派遣切りに遭ったそうです。辞めたあとも夫を慕っており、夫はその女性のために部屋まで借りていました。
「彼女を助けてあげたい」と思ううちに、恋愛感情を持つようになったといいます。
「家では子どもともほとんど会話がない」
「妻も自分に関心がない」
「このままで人生を終わらせたくない」
「もう一度、恋愛がしたい」
夫の言葉に、妻は驚き呆れたそうです。
同時に怒りがこみ上げ
「勝手すぎる!離婚には絶対応じない!」と離婚を拒否。
娘たちに相談したところ
「は?何それ最低!」と夫へ激しい怒りを向けているそう。
それまで大きなトラブルがなく円満だった家族はバラバラに…
この先どんな選択を取ればいいのか分からなくなってしまいました。
真面目な夫が不倫した「理由」をどう考える?
「私はこれからどうしたらいいのでしょうか」
ご相談者の様子は、自分を見失っているようにも見えました。
絵に描いたような真面目な夫だけに、まさか家族を裏切りようなことはしないと確信していたのです。
どんな事情があったとしても不倫を正当化することは絶対にできません。
でも怒りや悲しみをぶつけていても、前に進めません。
今回の事例で注目したいのは、長い間、夫婦がお互いの気持ちを話し合えていなかったことです。
「言わなくても分かるだろう」
そうして小さな違和感を飲み込んでいるうちに、心の距離が想像以上に離れていることがあります。
真面目な人ほど不満や寂しさを口にせず、あるとき極端な行動に出るケースもあります。
本来であれば、「寂しい」「夫婦の関係を変えたい」と感じた時点で、妻と向き合う必要があったのです。
話し合えなかったこと、そして話し合わないまま別の女性との関係に答えを求めてしまったこと。
また妻も「夫は真面目な人」と決めつけ、夫の気持ちを考えていませんでした。私はそこに、この夫婦が抱えていた大きな問題があると考えます。
不倫した夫から「離婚したい」と言われたらどうする?
不倫が発覚すると、「夫が離婚したいと言っているなら、もう離婚するしかない」と思ってしまう方がいます。
でも、すぐに結論を出す必要はありません。
一般に、不倫をして婚姻関係を破綻させた側が「有責配偶者」にあたる場合、その側からの離婚請求は制限されることがあります。
ただし、別居期間や子どもの状況などによって判断は異なるため、「不倫した夫からは絶対に離婚できない」と一律に考えるのも正確ではありません。
だからこそ、夫に急かされても、その場で離婚に同意する必要はないのです。
今後の生活、子どものこと、財産分与なども含め、まずは落ち着いて考える時間を確保しましょう。
不倫の証拠があれば慰謝料請求できる?
夫の不倫については、証拠を確保しておくことも重要です。
事例のケースでは、その真面目さゆえに不倫の事実を認めた夫でしたが、
なかには狡猾な夫もいて不倫や浮気の証拠隠滅を図ったり、言い逃れする人も多くいます。
不貞行為を裏付ける証拠があれば、状況に応じて夫や不倫相手に慰謝料を請求できる可能性があります。
ただ、「怪しいLINEを見つけたから十分」とは限りません。どのような証拠が必要か、慰謝料請求が可能かは個々の事情によって異なります。
離婚や慰謝料請求を具体的に考えている場合は、証拠を消されたり状況が変わったりする前に、浮気調査による決定的な証拠入手や弁護士などの専門家へ相談することをおすすめします。
カウンセラーとしても、感情の整理と法律上の問題を混同せず、適切な専門家につなぐことを大切にしています。
また、弊社には調査専門部門がございますので、必要な場合ご依頼することが可能です。
不倫した夫との修復はできる?

今回のように、夫が不倫相手との将来を考え、妻との離婚まで求めているケースでは、残念ながら夫婦関係の修復は簡単ではありません。
特に真面目な人ほど、考え抜いた末の決断になるため、気持ちが固まっている傾向があります。
それでも、修復できるケースはあります。
まず、夫が不倫相手との関係を清算し、自分の行動によって家族を傷つけたという事実と向き合うことです。
そして妻にも、
夫が不倫した原因をよく考え、整理したうえで「それでも、この人ともう一度やり直したいのか」確認する時間を持つことが必要です。
夫婦がお互いに冷静に問題と向き合い、同じ未来に向けての再構築を図ることが重要です。
夫婦二人では難しいからこそ、カウンセリングという選択肢を
不倫問題で難しいのは、当事者同士で話すほど感情的になってしまうことです。
この事例のケースでは、妻は離婚を断固拒否し、怒りに任せて年頃の娘たちに父の不貞行為を話してしまいました。
夫は不倫したことで家族全員に責められ、自分の罪を自覚しながらも、理解してほしいという切実な思いに苛まれます。
お互いが感情に支配され、冷静に話し合えそうもないとき、
夫婦カウンセリングを利用していただきたいと思っています。
カウンセリングでは、無理に「離婚したほうがいい」「絶対に修復しましょう」と答えを決めることはしません。
まずは今起きていることを一つずつ整理し、不安の正体を明らかにしていきます。
夫婦でカウンセリングを受ける場合も、必要に応じてお一人ずつ個別にお話を伺うなど配慮しながら、双方の気持ちを丁寧に擦り合わせていきます。
夫婦だけでは言葉にできなかった本音が、第三者がいることで初めて出てくることもあります。
そして、その先に修復があるのか、離婚という選択があるのか。
大切なのは、私が決めることではなく、相談者ご自身が「これでよかった」と思える選択を見つけることです。
夫の不倫で人生まで見失わないために

信じていた夫の不倫を知れば、昨日まで当たり前だった日常が、一瞬で違うものに見えてしまいます。
「私の20年間は何だったんだろう」
そう思ってしまう夜もあるでしょう。
夫が寂しさから恋愛したと聞いたとき
妻は、「呆れました」と笑っていましたが、
その表情には裏切られた悔しさが滲んでいました。
当たり前に働いてくれる夫。
当たり前に帰宅する夫。
そして、これから先も何十年と一緒に年を重ねていくと思っていた夫。
その「当たり前」が突然なくなったとき、妻を襲ったのは怒りだけではありません。
むなしさと悲しみ、そして、
「私はこれから、どうすべきなのか」
という途方に暮れるような気持ちです。
感情を整理することで答えが見つかる
でも、夫が不倫をしたからといって、これまであなたが家族のために積み重ねてきた時間まで消えるわけではありません。
不倫直後は怒り、悲しみ、愛情、憎しみ、将来への不安が一度に押し寄せます。
そんな状態で人生を左右する決断をしようとしても、答えが見つからなくて当然です。
そんなときこそ、私たち夫婦カウンセラーにお話しください。
事実関係と感情を、一つずつ一緒に整理していきましょう。
離婚するためでも、修復するためでもなく、まずはあなたが納得できる未来を見つけるために。
その道を一緒に探すことが、夫婦カウンセラーである私の役割です。
