窓際の男性と女性のシルエット

お悩み相談事例 国際結婚はうまくいかない?価値観の違いを乗り越えられない夫婦へ

国際結婚はした方に話を伺うと、

こんなリアルな答えが返ってくることがあります。

違う国で育った二人だからこそ、知らない世界を教えてもらえる。

考え方や習慣の違いさえ新鮮で、恋愛中にはそれが相手の魅力に感じられた。

ところが結婚し、一緒に生活し、子どもが生まれると状況は一変する。

お金、子育て、親族との付き合い、家事、仕事、住む国……。

「ちょっとした文化の違い」だったものが、いつの間にか夫婦の「価値観の違い」として大きな壁になることがあるのです。

今回は、実際にご相談で見られるケースをもとに、国際結婚がうまくいかないと感じる理由と、そのすれ違いを乗り越えるためにできることを、夫婦カウンセラーの視点からお話しします。

※プライバシー保護のため、事例は複数の相談例を参考に内容を変更・再構成しています。

【相談事例】文化・家族・お金…国際結婚した夫婦のすれ違い

ケース1 台湾人の夫と義両親との関係に疲れた日本人妻

台湾人男性と結婚し、台湾で生活している日本人女性からのご相談です。

悩みの中心は、義両親との距離感でした。

義両親が毎日のように家を訪れ、夫婦の生活や子育てにも干渉してくる。

夫に相談しても、答えはいつも同じ。

「家族なんだから普通だよ」
「そういう文化だから」

言葉の壁もあり、妻は次第に大きなストレスを抱えるようになりました。

「家族で日本へ移住したい」

そう夫に相談したものの、義両親が猛反対。

夫の「親を大切にしたい」という思いは理解できるけど、こんなにも親族間の距離に対する価値観の違いがあるなんて知らなかったのです。

冷静さを取り戻し、今後のために最善な選択をしたいと相談されました

ケース2 妻の借金と金遣いの粗さに悩む日本人夫

もう一つは、東南アジア出身の妻と暮らす日本人男性のケースです。

妻のお金の使い方が荒く、注意すると癇癪を起こす。

さらに借金までしていたことが分かり、夫は疲れ果てていました。

借金や家計に影響する金銭問題は、文化の違いだけで片づけていいものではありません。

しかし、カウンセリングで奥様のお話も丁寧に聞いていくと、別の景色が見えてきました。

夫は仕事が忙しく、妻は日本語も十分に話せないので、地域やママ友との付き合い方が分からない。

日本独特の文化や風習になじめない。
夫は満足に話を聞いてくれない。

そこには、異国で暮らす妻の強い孤独感からお金を使いこんでしまったそうです。

もちろん、孤独だったから借金をしてもいいということではありません。

ただ、問題行動だけを責め続けても、その原因に目を向けなければ夫婦の問題は解決しにくいのも事実なのです。

国際結婚の「見えない闇」――恋愛と結婚は少し違います

パスポートを見つめる女性

海外の文化や暮らしに憧れがある方にとって、国際結婚はキラキラしたものに見えるかもしれません。

恋愛中は、言葉や文化の違いも新鮮です。

日本人同士では考えられないような愛情表現にドキドキしたり、相手の国を訪れて非日常を楽しんだり。

「違うこと」が恋愛のスパイスにもなります。

でも、結婚となると話は別です。

毎日の生活では、「違うね、面白いね」だけでは済まないことが出てきます。

たとえば、

親をどこまで優先するのか。

夫婦のお金は誰のものなのか。

子どもの教育はどうするのか。

どちらの国で暮らすのか。

言葉の壁をどう乗り越えるのか。

国際結婚の難しさは、目に見える文化の違いだけではありません。

「自分の国では当たり前」という無意識の常識が覆されること。

ここに、国際結婚特有のすれ違いが隠れているのです。

国際結婚がうまくいく夫婦・うまくいかない夫婦の違い

私は、国際結婚がうまくいくために必要なのは「価値観が違ったときにどう向き合うか」ではないかと考えています。

そもそも、生まれ育った国も家庭環境も違う二人です。

価値観が違って当然なのです。

うまくいかなくなる夫婦は、

「あなたの国の考え方はおかしい」

と、自分の常識を相手に理解させようとしてしまいがちです。

自分の国の文化を否定されることは、自分を否定されているように感じるものです。

反対に関係を築いていける夫婦は、

「あなたにとっては、なぜそれが大切なことなのか知りたい」

と相手の背景を知ろうとします。

ここで私がよくお伝えするのは、「どちらの国の正解に合わせるかではなく、二人の家庭のルールを作りませんか?」ということです。

二人にとって心地よい「わが家の文化」を、一緒につくっていけばいいのですから。

夫婦だけで解決できないときこそ、カウンセリングを

世界地図の周りに様々な国籍の人々

とはいえ、関係が悪化してしまうと夫婦だけで冷静に話し合うのは渦かしくなります。

「何度言っても分かってくれない」
「もう話しても無駄」

話し合いを始めたつもりが、いつの間にかお互いに不満をぶつけ合う時間になってしまいます。

だからこそ、第三者である夫婦カウンセラーを頼っていただきたいと思っています。

夫婦カウンセリングでは、どちらの文化が正しいかを私が判定するわけではありません。

「夫は何に悩んでいるのか」

「妻は何を分かってほしいのか」

「二人がこれからどんな家族でありたいのか」

を一つずつ整理していきます。

相手を目の前にすると言えないことって、ありますよね。

「本当はずっと寂しかった」
「怒っているけれど、本当は離婚したいわけじゃない」

ご夫婦でカウンセリングを受けていただく場合も、必要に応じてお一人ずつ個別にお話を伺うなど配慮しながら、双方のお気持ちを丁寧にすり合わせていきます。

海外にお住まいの方でも、オンラインや電話でご相談いただくことが可能です。

国際結婚が上手くいかないと感じる方へ

最後に、ひとつだけ。

私事で恐縮ですが、もう十年以上前に某外国の方と8年間お付き合いした経験があります。

出会った当初こそ、留学生同士だったので現地の言葉で拙いながらも、会話をしたり、お互いの価値観に新鮮さを感じて強く惹かれ合いました。

しかし付き合いが長くなり、留学ビザが切れたことで、相手が日本へ、私が相手の国でそれぞれ暮らすことになりました。

そこで改めて感じたことは、魅力的に見えた価値観の違いが、すれ違いを生み、強い違和感や拒否感に変化し得るということ。

ストレスから冷静さを失い、ずっと一緒にいようという決意も自信も揺らいでいきました。

日本にいるときの相手も同じ気持ちだったそうです。

結果的にお互い納得のうえ、別れを選択しました。

今でも、あのとき別れなかったら、どうなっていたんだろう…と考えるときがあります。

「国の価値観の違い」だと思っていた問題は、実は寂しさや不安、コミュニケーションのすれ違いだったのかもしれません。

自分自身が納得できる最善の選択を一緒に見つけましょう

国際結婚だから、分かり合えなくて当然。

そんなふうに諦める必要はありません。

関係を修復するのか、距離を置くのか、それとも別々の人生を考えるのか。

丁寧に言葉にすることで初めて分かり合えることもあります。

二人だけでは同じすれ違いを繰り返してしまうと感じたら、一度お話を聞かせてください。

デリケートな問題だからこそ、不安や感情を一つずつ整理しながら、これからのお二人にとって何が一番幸せなのかを、一緒に考えていきましょう。

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