乳児を抱く女性

お悩み相談事例 夫婦問題のタブー「妻に母親と女、両方を求める夫たち」

母親になった妻は夫にとって、もう女性ではなくなったのか…

夫婦カウンセラーの現場でも、このテーマは非常に多い相談です。

結論としては、出産後に妻を女性として見られなくなる夫は、一定数いると考えられます。

それは「愛情がなくなった」というより、

役割や生活環境の変化によって、男女としての関係性が薄れてしまうことが背景にあるようです。

実際に、母親に女の顔を重ねることを、嫌悪する固定観念を持つ人は少なくありません。

確かに模範的な母親のイメージと男性が魅力を感じる女性像とは違いがあります。

それは女性であっても、ご自身の両親の関係や育った環境を通して、共感できる部分はあるのではないでしょうか?

 

母の顔と女性の顔を両方を求める夫たち

相談事例を2つご紹介します。

いずれも奥様からのご相談ですが、一見両極端ともいえる内容です。

仮にAさんとBさんとしましょう。

Aさんのケース

3年前に知人の紹介で結婚した、ご主人との関係に悩むAさん。

結婚前からご主人はAさんの外見を褒め、「ずっと綺麗でいてほしい」

と言っていたそう。

私から見ても、Aさんは洗練された印象の美人な方でした。

しかし、ご本人はお子さんを出産してから、子育てに追われ自分のことは後回しになっていたと言います。

ある朝、子どもの夜泣きで寝不足だったとき、出勤間際のご主人が、ふとAさんの疲れたすっぴん顔を見て、深い溜息をついたそうです。

その顔は、まるで嫌気がさしているようにAさんには見えました。

「そのあたりから夫が冷たくなった気がします。深夜帰りも頻繁になって」

Aさんによればご主人は女性にモテるタイプだそうです。

職場には綺麗な美人が沢山います。

Aさんは、他の女性に取られるのではという焦燥感に駆られ、子供を預けて美容院へ行き、貯金を崩して高価な服や化粧品を買い揃えました。

子供が泣いていても、スキンケアの時間を作りました。

すると、鏡を見るのが楽しみだった昔に戻ったような気がしました。

ところが、ご主人の反応は全く予期せぬものでした。

「おい、母親だろ。チャラチャラ着飾ってないで子供の面倒ちゃんと見てくれよ。」

その言葉に打ちのめされたAさん。

何が正解か分からなくなってしまったと、辛そうに打ち明けてくれました。

Bさんのケース

恋愛結婚だったBさん夫婦は2人のお子さんを授かり、誰が見ても幸せそう一家です。

しかし実際は、ここ数年間で夫婦のすれ違いが増えたと言います。

子どもを通さなければ会話もほとんどなく、お互いに無関心の日々。

Bさんによれば、セックスレスも影響しているとのこと。

「その原因はたぶん私にあるのかもしれません」

2歳差のやんちゃな兄弟の育児に奮闘してきたBさんは、いつもヨレヨレの部屋着に髪もボサボサ。

そんな状態でご主人から誘われてもムードがないし、子育ての疲れもあって断っていたそうです。

冗談か本気かわからないけれど、前にご主人が

「俺が結婚したのはスリムな可愛い子だったはずなんだけどな」という言葉にグサッときたそうです。

でも、その一方でご主人は昔から「子育てを優先が絶対」とBさんに言い続けてきたそうです。

夫に冷められ、冷え切った関係を続けていくことに強い不安を覚え、道しるべを求めてカウンセリングを受けることにしたといいます。

2つのケースに共通すること

仲睦まじく会話する夫婦

AさんとBさんは妻として真逆のタイプですが、いくつかの共通点があります。

それは、

夫の期待に応えらえない不安

冷められたかもという心配

夫婦関係を修復したい

という点です。

確かに、「良き母親になれ、イイ女でもいろ」と言うのは矛盾しているように思いますよね。

男性は、親になる前と後で女性ほど心身に、大きな変化がないせいもあるでしょう。

自分の妻だから、つい許されると思って相手の気持ちを考えず発言してしまうこともあるでしょう。

しかし、これは一方的で願望の押し付けであり、ある意味で妻への甘えとも取れます。

夫たちの多くは、デリカシーに欠ける一言が、妻にとって深刻なダメージとなっていることに気が付けていません。

 

カウンセリングを終えて

それぞれご主人同席のもと、夫婦カウンセリングを受けらえました。

結果的に両夫婦とも、共通していたのが

妻への気持ちが冷めたわけではないし、離婚は考えていないという意思を確認できたことです。

夫婦カウンセリングを通して、妻の不安や葛藤が分かって、夫婦関係を客観的に見つめ直すきっかけになったと言っています。

カウンセラーが間に入ることで明らかになった、知られざる夫の本音と男性心理とを紐づけ、腑に落ちる部分が多かったそうです。

AさんBさん共に、やり直せる自信が取り戻せたことがカウンセラーとしてもうれしかったです。

夫婦カウンセラーとして伝えたいこと

AさんやBさんのケースのように

お悩みの根本に、夫から女性として見てもらえなくなったのでは…

と不安がある相談は少なくありません。

「綺麗でいてほしいけど、家事や育児をもっと頑張ってほしい」

「良い母親だと思う反面、もう少し見た目も気にしてほしい」

このように、両方を求めることは妻にとって負担になることをカウンセリングによって気づくことがあります。

確かに、お互いが仕事や子育てに追われると、どうしても異性として見る時間や心の余裕を失いやすいのも事実です。

だからこそ、結婚生活では「親」としての役割だけでなく、「夫婦」としての時間も意識して持つことが大切です。

それでも理解し合えない、溝が埋まらない場合は、カウンセラーが入り、妻、夫それぞれへ丁寧なヒアリングすることで、些細なすれ違いや誤解を解くことが期待できます。

母親になった女性も、妻であり、一人の女性です。

夫婦関係になれば、恋愛のような激しいドキドキは落ち着くのは自然です。

しかし、その代わりに生まれる信頼や安心感、そして長年を共に歩むパートナーとしての絆は、恋愛とはまた違った深い愛情です。

夫婦は「父と母」になるだけでなく、「夫と妻」であり続ける努力を少しずつ積み重ねることが、長く幸せな結婚生活につながっていきます。

どのような歩み寄りが必要か、修復するすべが分からない方は、タイミングやプロセスなど、夫婦カウンセリングで具体的な対策とアドバイスをご提供しています。

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