
お悩み相談事例 両親の不仲がトラウマ…結婚に不安を感じる女性が知っておきたいこと
「結婚したい気持ちはある。でも、本当にこの人と結婚して大丈夫なのだろうか」
結婚を考えるようになったとき、こんな不安を感じる方は少なくありません。
特に、幼い頃に両親の不仲や夫婦喧嘩、冷え切った夫婦関係を見て育った方は、結婚に対して希望を持つことが難しくなることがあります。
「結婚したら、私も両親と同じようになってしまうのではないか」
「最初は仲が良くても、いつか愛情がなくなってしまうのではないか」
「子どものために我慢するような夫婦にはなりたくない」
そんな思いから、交際相手との結婚に踏み切れなくなってしまうのです。
今回は、夫婦カウンセラーとして、両親の不仲が心に残り、結婚に不安を感じている方に向けてお話しします。
両親の不仲が「結婚へのトラウマ」になることがあります
まず知っておいてほしいのは、子どもの頃に見ていた両親の夫婦関係は、あなたの心に想像以上の影響を与えることがあるということです。
たとえば、両親の間に会話がない。
お互いを尊敬していない。
夫婦の一方がいないところで、もう一方の悪口を子どもに聞かせる。
「愛情はないけれど、子どものために仕方なく一緒にいる」と言われる。
このような家庭で育つと、
「夫婦とはこういうもの」「結婚するとこうなるもの」
というイメージが、知らず知らずのうちに心に刻まれてしまうことがあります。
頭では「自分は両親とは違う」と思っていても、いざ自分が結婚する立場になると、当時の記憶や感情がよみがえってくることもあります。
【事例】「私も両親のような夫婦になるのではないか」

以前、こんなご相談がありました。
これまで交際相手との結婚に踏み切れなかった大きな理由が、実の親の夫婦関係の悪さだったという女性です。
ご相談者様のご両親には、夫婦として欠かせない「尊敬」や「信頼」がほとんどありませんでした。
ほぼ仮面夫婦で、家庭内別居のような状態。
夫婦の間に愛情はなく、「子どものために仕方なく一緒にいる」と、ご相談者様自身が親から聞かされていました。
ご本人は、その言葉に対して何も言いませんでした。
でも、心は深く傷ついていたのです。
両親の間にはほとんど会話がなく、一方の親がいないときには、もう一方の親から悪口を聞かされる。
子どもである自分が、両親の間に置かれているような感覚だったのではないでしょうか。
その後、ご両親は世間体などもあり離婚せずにいましたが、お兄様の結婚をきっかけに離婚しました。
こうした経験をしてきたからこそ、ご相談者様は「結婚」に希望を持つことができませんでした。
好きな人がいても、「この人と結婚したら幸せになれる」と素直に思えない。
むしろ、
「最初は仲が良くても、いつか両親のようになるのでは?」
という不安が出てきて、結婚を決断できなくなっていたのです。
「結婚に向いていない」のではありません
このようなお話を伺うと、私はまず「結婚に向いていないわけではありませんよ」とお伝えしたいと思います。
両親の不仲を見て育ったからといって、あなたまで同じ夫婦関係になると決まったわけではありません。
実は夫婦カウンセラーである、私の両親の夫婦関係もご相談者の両親に近いケースでした。
私自身も結婚前、「両親のような夫婦にはなりたくない」と不安でした。
しかし、このような観点を持っていることは決してマイナスだけに働くわけじゃないと思っています。
結婚前から現在に至るまで、良い心構えとして私の中に備わっていたことで、結婚後の夫婦関係まで見据えて、相手を選ぶことができたからです。
円満な夫婦で育った人はそこまで考えないのでないでしょうか。
「両親のような夫婦になりたくない」という気持ちはネガティブではなく、あなたが夫婦関係を大切にしたいと思っている証でもあります。
両親と自分の結婚は、別のものです
では、どうすれば結婚への不安を乗り越えていけるのでしょうか。
一つ目に大切なのは、「両親の夫婦関係」と「自分がこれから築く夫婦関係」を分けて考えることです。
あなたは、ご両親の結婚生活を経験したわけではありません。
子どもとして、その夫婦関係を見てきたのです。
そして、これから結婚する相手も、ご両親とは違う人です。
価値観も、コミュニケーションの取り方も、夫婦としての関係性も違います。
だからこそ、
「私は両親と同じ結婚をする」
のではなく、
「私は私たちなりの夫婦関係をつくっていく」
という視点を持ってほしいと思います。
結婚前だからこそ、二人で話し合ってみる

もう一つ大切なのが、パートナーとのコミュニケーションです。
結婚後の生活、仕事、お金、家事、子ども、親との付き合い方などについて、事前に話し合っておきましょう。
もちろん、すべての価値観が一致する必要はありません。
大切なのは、意見が違ったときに、相手を否定するのではなく「二人で話し合って解決できるか」です。
「喧嘩をしない夫婦」を目指すよりも、問題が起きたときに一緒に向き合える夫婦を目指してほしいと思います。
一人で結婚への不安を抱えなくても大丈夫
それでも、「頭では分かっているけれど、どうしても結婚が怖い」ということもあるでしょう。
そんなときは、一人で無理に答えを出さなくても大丈夫です。
夫婦カウンセリングは、夫婦仲が悪くなってから受けるものだけではありません。
結婚前の二人が、
「私は両親のような夫婦になりたくない」
「結婚することが怖い」
「自分の不安をパートナーにどう伝えればいいか分からない」
といった気持ちを整理するためにも利用できます。
カウンセリングでは、過去の家庭環境が今の結婚観にどのような影響を与えているのかを一緒に整理し、パートナーとの関係や、これから築きたい家庭について考えていきます。
カウンセラーとして思うこと
両親の不仲を見て育った方ほど、「自分も幸せな家庭をつくれないのでは」と自分を疑ってしまうことがあります。
でも、あなたはあなたです。
ご両親が築いた夫婦関係と、あなたがこれから築く夫婦関係は別のもの。
結婚生活では、意見がぶつかることもあるでしょう。
だからこそ、「喧嘩をしないこと」ではなく、「問題が起きたときに二人で向き合えること」が大切なのです。
もし今、「結婚したいのに怖い」「幸せになりたいのに一歩踏み出せない」と感じているなら、その不安を無理に消そうとしなくて大丈夫です。
その気持ちの中には、幼い頃に傷ついたあなたが、「もう同じ思いをしたくない」と願っているのかもしれません。
その思いを一緒に整理しながら、あなたが望む夫婦関係を考えてみませんか?
「両親のような夫婦にはなりたくない」からこそ、「私たちはどんな夫婦になりたいのか」を二人で見つけていく。
そのお手伝いをするのも、夫婦カウンセリングの大切な役割です。
